大電流アーク現象とその応用技術


送配電線に故障(落雷や氷雪風雨,樹木接触などによる絶縁破壊)が発生した場合, 故障が発生した地点へ大きな電流(故障電流)が流れ込みます。
この状態が長く続くと,電力設備の破損や電圧低下など, 大きな被害が発生してしまいます。
そのため遮断器を動作させて回路を切断し, 素早く故障電流を遮断しなければなりません。




遮断器内部では,接点を開くことによって回路を切断しようとします。
しかし接点間には,導電性の高いアーク放電が発生してしまい,
うまく電流を遮断することができません。
そのため,アーク放電を素早く消すための様々な工夫が必要となります。
その方法としては,
  • アークを消す効果のあるガス(消弧ガス)を用いる
  • 消弧ガスの圧力や吹き付けの強さを最適な値にする
  • 遮断器の形状を工夫する
  • 接点を開くスピードを最適な値にする
    など,様々な方法があります。
    これらの項目について更なる研究を行ない, より遮断能力を高めることが求められています。


     

     

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